• 随筆

    向かう先

    太陽は、あくまでも誰にでも優しく、節操がないと思われる程に、その眩しき光を撒き散らす。 でも月は違う。陽の光に浴びれない月は、何処までも寒い黒が続く、穴だらけの惨めな存在でしかない。彼の光によって初めてその命は灯され、暖…